ブラジル産プロポリス新聞記事

1999年10月15日(金)
サンパウロ新聞 健康情報室 掲載

坂本養蜂場から新発売
フリー・ワックスのプロポリス
プロポリス王国ブラジルには数多い生産者がおり、他国に比較すると研究も盛んに行われている。
一般家庭に普及するにつれて、いかに効果があり、しかも飲みやすいかと言う工夫が試みられており、
有力養蜂場から次々と新製品が発売されている。

スポイトとスプレータイプ
坂本養蜂場(アビアリオス・サカモト)では密ろうを取り除いたワックス・フリー 
プロポリスのスポイト・タイプとスプレー・タイプの二種類を新発売した。
これまでのものと違い飲むときに水に混ぜてもコップにロウがついて汚れたりすることがなく、
飲みやすくなったほか、スプレータイプは虫さされや傷など皮膚に直接使用しても
べたつかないので、取り扱いが簡単になった。

 プロポリスとは、蜂が巣を作るときに病菌が侵入しないように巣の内壁を覆うために作り出す物質で、
植物の樹脂、樹液と蜂の唾液と混ぜ合わせ、更に蜜ろう、花粉、酵素などを加えて
作られたものであるというのは、既に広く知られているが、
その中でもブラジル産プロポリスは「品質に優れている」と言われている。
 日本国内で販売されるプロポリスの90%がブラジル産で占められているため、
日伯両国間で盛んに研究が進められている。

 今年7月に日本プロポリス研究者協会(PRA本部=玉川大学農学部生物研究室、
代表=松香光夫玉川大学教授)が静岡県富士吉田市で「PRA第二回夏期セミナー」を開催、
ブラジルからプロポリス研究で著名なカンピーナス大学ヨング・パーク教授と
養蜂家の坂本養蜂場(アビアリオ・サカモト)代表坂本保孝さんが招待された。

 パーク教授は過去6年間に渡りブラジル全土のプロポリス約400種類を調査し、
12種類に分類、生理活性を比較調査し、詳しい分類に成功した。

 坂本さんは有力用法かとして蜜やプロポリスなど手広く生産しており、
プロポリス業界の安定と発展のためパーク教授の良き理解者として協力している。

 現在までに新しい研究結果が次々と発表されており、
特にブラジル産の場合「何時、どこで、どんな花によるプロポリスが、
どれくらいのフラボノイド含有量や殺菌作用を有しているのか」など
世界でも例を見ない詳しい研究活動が行われている。

 プロポリスはいくら濃度が高くても、使う原料や抽出によっては
全くフラボノイドを含有していないプロポリスもあり、
それをどの様に消費者に伝えていくかがこれからの課題になっている。

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2000年3月17日(金) 掲載

伯国産プロポリスの
虫歯に対する予防と治療

州立カンピーナス栄養食品工学部
ヨング・パーク教授

今まで伯国産プロポリスの科学的成分及び生理活性に関して記述したが、今回は虫歯との関連を説明する。

 人間は古くから虫歯に悩まされてきた。砂糖が日常的な甘味糖質として各国で用いられるようになると、
虫歯の発生率は増加し、一時期虫歯は文明のバロメーターとさえ言われた。

 本稿では、虫歯の病因について概説するとともに、これらの症状に対してプロポリスは
如何なる役割を果たすかについて説明したい。

 虫歯の病原菌はレンサ球菌(Streptococous Mutan 又はStreptococous sobrinus)総称して
口腔ミュータンスレンサ球菌とも言う。

 これらの口腔菌が、グルコシトランスフェラーゼと言う酵素を生成して
此の酵素を口腔内に摂取した食物中の砂糖をグルコースとフルトーズに分解した後、
グルコースは水溶性及び非水溶性グルカンを生成する。

 特に非水溶性グルカンが歯表面に強固に付着する。
同時に反応産物であるフルトーズやその他食物中に含有される糖質をエネルギー源として利用し、
乳酸を始めとするいくつかの有機酸を生産し、歯の脱灰作用が起こる。

 これらが虫歯の原因である。つまり、虫歯の発生における酸の脱灰作用はグルカン合成によって
ミュータンス菌の歯面への付着があって始めて発揮される。

 以上述べたように、虫歯の原因はミュータンスレンサ球菌であるが、
此の菌群が虫歯を誘発するには補助因子として食物中に含まれる砂糖が必要である。

 ミュータンス球菌が分泌した酵素グルコシルートランスフェラ-ゼが砂糖を分解し、
分離したグルコースを重合体にしたグルカンに生成した後歯の表面に付着し、
ここでフルトーゼ又は他の糖類を酸化して歯を浸潤するのである。

 以上述べた虫歯の原因をもとにして、プロポリスの作用は如何なるものかに就いて説明する。

 プロポリスの生理作用は先日同新聞に記述したが、
中でも特に早くから広く研究されてきたのが、抗菌作用である。

 私たちはカンピーナス大学歯科部と共同研究で伯国産プロポリスが人間の口腔菌、
特にミュータンス球菌に対する抗菌活性を調査した。

 その結果、プロポリスを採取した地域によって抗菌活性に大きな差異を示した。
理由は植物の種類が異なるからである。

 つまり植物の種が異なると、有効成分も異なると言うことである。
今日知られている抗菌に対する有効成分はフラボノイドとその他の
フェノール化合物といくつかのテルペン類である。

 面白いことに、プロポリスにはこの様な抗菌作用以外に
ミュータンス球菌が分泌した酵素グルコシルートランスフェラーゼの活性を制御して、
虫歯の原因になるグルコーズ重合体であるグルカンを製造しないと言う事実を発見した。

 これを米国の微生物学会に発表したところ、
ニューヨーク州にあるロチェスター大学中央病院から共同研究を申し込まれ、
現在もっと深く事実を探索、研究中である。

 伯国産プロポリスには口腔ミュータンスレンサ球菌の成長を阻止する抗菌作用と
ミュータンスレンサ球菌が分泌する酵素グルコシルートランスフェラーゼの活性を抑制して
グルカン合成を不可能にする二重の作用があった。

 併しプロポリスの種類によりこれら二重作用には相当の差異がある。

 例えば南ブラジルから五種類のプロポリスが生産されるが、
このうち一種類のプロポリスの抗菌作用と酵素抑制作用は南東ブラジル産プロポリスよりも高い。

 又東北ブラジル地方の大西洋森林で生産されるプロポリスは、
南ブラジルで生産されたプロポリスよりも高い二重作用を所有していた。

 現在共同研究で、これらプロポリスの二重作用に関係している化学物質の抽出と
化学構造の研究中で近い将来、詳細が解明されつつある。

伯国産 プロポリスの有効成分
州立カンピーナス大学食品工学部
ヨング・パーク教授

蜜蜂の生産物の利用の歴史は古く、ミツバチの生産物には二つの系統がある。
一つは植物に由来する生産物で、ハチミツ、花粉とプロポリスをこれに含めることが出来る。

もう一つは蜂自身の外分泌物を中心としたもので、ローヤルゼリー、蜂蝋、蜂毒、フェロモン類である。

 特にプロポリスはミツバチが種々の植物から採集してきた樹脂状物で巣箱内に貯蔵される。
古くからその薬効作用が注目されて民間薬として繁用されてきた。

 今世紀に入ってからは東欧諸国を中心に種々薬理試験や臨床への応用が行われた結果、
プロポリスには多種多様な薬理的効果が存在していることが明瞭となり、
その化学成分や生理活性が注目されるに至った。

従って近年の健康志向の高まりでプロポリスを利用した健康食品の利用者が急増している。

 日本でプロポリスの価値が注目され始めたのは
1985年に国際養蜂学界が名古屋で開催されて以後のことである。

 しかし、昨今プロポリス健康補助食品の日本国内人気は急速に高まり、
プロポリス原塊から有機溶媒や水で抽出した精製成分が飲料水、タブレット、
カプセルなどの食品に加工され、多くの業者から販売されている。

 その背景には、近年プロポリス飲料の大量摂取で末期癌が完全退縮した症例が認められ、
効力が広く伝えられたことも大きな要因となっている。

 日本で使用されるプロポリスの大部分はブラジルから輸入されたものである。

 プロポリスの含有成分は全て明らかになったわけではないが、
主要な成分については今日かなりよく知られている。
主なプロポリス成分は、先日サンパウロ新聞に発表したが、
今回は主成分の中、樹脂成分について詳しく説明する。

 原塊のエチル・アルコール可溶性画文は主に樹脂成分で、
これまでに分離固定された主な化合物はフラボノイド、フェノールカルボン酸、
クマリン及び微量の他の有機酸だ。これらの各成分や、成分相互の組み合わせによって、
種々の生理活性と薬理活性が発現されると考えられる。

 プロポリス原塊中の化学成分は植物由来成分であるから、
蜜蜂が採取した地方の植物相により、品質はかなりの差異がある。

 特にプロポリス化学組成の特徴は他種類のフラボノイドに負うところが
かなり大きいものと一般に考えられている。

 フラボノイドは植物界に広く分布しているが、その大部分は配糖体として存在している。

 しかしプロポリスから見つかったものは、加水分解されて糖の離脱したアグリコン(非糖部)である。
此のフラボノイドは化学的に多糖類に分類されている。これらを表1に示した。

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 表1に示したように、プロポリスは多糖類のフラボン、フラボノール、
フラバノン、フラバノノール類を含有し、これらフラボノイドの各種類の生理活性と薬理活性も異なる。

 そのため、プロポリスを健康食品又は病気の治療に利用する場合、症状によって選択する必要がある。

 現在分かっているのは抗菌活性、抗炎作用、抗酸化作用、麻酔作用、酵素活性に対する影響、
更にウイルス、及び癌の増殖に対する抑制効果で、実験的に証明されている

 (表1)フラボノイドの化学的分類と所在
 種類            種類数その他
 フラボン類     プロポリスから単離された主なフラボン類は6種類
 フラボノール類   14種類のフラボノール類がプロポリスから単離されている
 フラバノン類     7種類のフラバノン類がプロポリスから単離されている
 フラバノノール類  3種類のフラバノノール類がプロポリスから単離された
 イソフラボン類   イソフラボン類は大豆に含まれている
 カテキン類     茶葉から8種類のカテキン類を単離した
 アントシアニデン  種に植物に含まれている

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2001年3月30日(金) 掲載
米国で健康食品大ブーム
注目の伯国産プロポリスと大豆

カンピーナス大学と共同研究

ブラジルのプロポリス研究では第一人者の朴永根(パーク)カンピーナス大学食品工科学部生化学科教授が、
27日、協力者で養蜂の先駆者の一人、坂本養蜂場の坂本保孝社長と来社、
先月渡米したアメリカでのプロポリス共同研究の成果と進展状況を報告した。

 現在、パーク教授を中心に共同研究が進められているのは三つの公共機関で、
一、フレデリック市メリーランドのガン研究所NCRでの抗癌作用の研究。
二、ニューヨーク州ロチェスター大学中央病院でブラジルの一部のプロポリスから
  虫歯の原因になるグルコーズ重合体であるグルカンを製造しない作用を発見、
  虫歯予防の研究とパテントの申請中。
第三は世界から注目を集めている研究でノースカロライナ大学と共同でプロポリスから
  HIV(エイズ)のVIRES(バイラス菌)を殺す物質Anti-HIVが発見され、
  エイズの新たな治療法になるのではと模索中だ。

  (HIVとはエイズのビールスの基本になるものでAnti-Hivはこれを殺すことが分かっている)
 パーク教授は「最近のアメリカの健康食品ブームは大変なもので、
 それと同時にプロポリスなどの研究が盛んに行われています。

 この種の研究は一カ所で行われるのではなくたくさんの人たちに研究されることが理想だと
 思いますので良い傾向だと思います」と語った。

 又アメリカでは健康食品の代表、大豆が注目され、大豆タンパク質やその中に含まれている
 イソフラボンの研究も進められている。

 (大豆タンパク質の最も良く知られた体調機能は、血清コレステロール濃度低下作用がある。
 イソフラボンは食品では大豆にだけ含まれている成分で、骨粗鬆症を防ぐ作用があると見られているほか、
 老化予防の食品として知られる)